冬の自動車性能

そういえば、オフ会のとき、冬ってエンジン調子よくねっすか?という話がありましたね。ちょっと面白そうなので計算を。

  • 温度が0℃(273K)から27度(300K)に上がったら、気体の状態方程式から、エンジンの充填効率はほぼ1割増しと考えてよいのではないかと思います。つまり排気量1割増し。トルクが効いてくる低速での加速は冬の方が有利ですね。
  • 馬力と空気抵抗のせめぎ合いの高速はどうか。理科年表を紐解けば、上記条件で大気の粘性係数は低温の方がこれまた1割ほど小さいようですので冬有利。しかし密度も1割増しのようです。つまり相殺されていると考えると、トルクUPの分がそのまま現れると考えてよいのではないかと思います。
  • 単純に考えて気圧も影響しますが、ピストンの裏側にも大気圧がかかるので、直接は効かないかもしれませんが、やはり高気圧時に、分子数として充填効率が上がることを考えるとトルクUP側に振れるのではないでしょうか。気圧があがれば、大気密度もあがるので、最高速は相殺されそうです。しかしそこは所詮現代のクルマ。全てはECUのセッティング次第かもしれない。
  • 忘れてはならないのが、真空倍力装置を介したブレーキ。大気圧で補助しているようなものなので、高気圧時はブレーキ効くようになるような気がします。冬天気がいいとき、山から降りる下り道、攻める場合、路面の状況も重要ですが、倍力装置がついている人は、その仕組みも頭の片隅に置いておくとよいかもしれませんね。